月刊ヒーローズ版「ワールドヒーローズ」
完結記念 作者インタビュー







2018年11月、いきなりの発表で格闘ゲーマー驚きの中で開始された「ワールドヒーローズ」のコミカライズ
連載雑誌は「月刊ヒーローズ」で、作者は何と元ADK開発スタッフの「横尾公敏」先生が担当!

知ってのとおり、既にADKは存在しておりませんが「ワールドヒーローズ」の開発関係者が自らコミカライズという
これ以上にないファンからすると嬉しすぎるシチュエーション

シリーズ新作を望んでいる身としては、マンガ母体という展開ですが
この時代に新たな解釈かつ、オリジナルスタッフで「ワールドヒーローズ」が楽しめるという
素晴らしい企画に歓喜しておりました。






    




その、月刊ヒーローズ版「ワールドヒーローズ」が2020年7月に無事、完結となりました
この度は、当HPとリンクをして頂いている「横尾公敏」先生に 今回の月刊ヒーローズ版「ワールドヒーローズ」に
ついてお話を聞かせて頂ける事となりました!


オリジンかつ最新作の「横尾公敏」先生版 「ワールドヒーローズ」の秘密に迫ります!




 



 
   管理人
: 横尾先生 この度は、インタビューのご了承ありがとうございます!

         「月刊ヒーローズ」での約1年半の連載、大変お疲れさまでした。
         「ワールドヒーローズ」ファンとして素晴らしい作品を読めてとても感謝しております。
         あと、連載終了後に即インタビューと単行本作業等お忙しい中に大変失礼いたしました。
 

 
  横尾先生: こちらこそ漫画を楽しんでいただき、ありがとうございます。

  
   管理人
: 早速となりますが、おそらく一番最初に多くの方々が疑問に思っている事なのですが…
         なぜ、今(2018年〜2020年に)「ワールドヒーローズ」をマンガとして連載する事となったのでしょうか?

         詳しい経緯等をお教えください。


 
  横尾先生: 「月刊ヒーローズ」では「ワーヒー」連載前から不定期で読み切り漫画を描いていました。
          年に1回ぐらいですかね。
         
         ヒーローズの担当は「ワーヒー」のファンでして、打ち合わせの時には毎回「ワーヒー」の話もしていました。
 
   
   管理人
: 横尾先生は、以前より「月刊ヒーローズ」さんで、読み切りマンガを描いていたのですか。失礼しました。

         担当の方が「ワーヒー」ファンだったのですか! その方も横尾先生が元「ワーヒー」の開発者だという事に
         テンションが上がったかも知れませんね。

         
 
 
  横尾先生: ある時、担当との話で

         (担)「来年がワールドヒーローズの25周年なの知ってました?短期間の連載企画とかしたいですよね。」
         (横)「無理でしょう新作も無いレトロゲームだし。」
 
         (担)(横)「でも雑誌がヒーローズだし、ワールドヒーローズはアリかもね。」
 

         という最初は打ち合わせの合間の話から企画が始まりました。
 


   管理人: !!  随分と軽いノリで企画が始まっていたのですね… もっとSNKさん側との密な何かがあり
         横尾先生が抜擢されたのだと思っておりました。

         ちなみにウチのサイトでも勝手にTOPで25周年を祝っていました。(ニンジャコマンドーと共にですが) 

         
 







「でも雑誌がヒーローズだし、ワールドヒーローズはアリかもね。」

アリだと思います!


  横尾先生: ワーヒー自体もレトロゲームですが年末には ゲーセン「ミカドさん」で大会も開かれていたり、
         一定のファンもまだまだいます。
 
         ゲームを楽しんでいた年代も30代〜40代と漫画の購読層ですから。
         連載企画の可能性もありそうだと言う所もありました。

            
 

   管理人: っという事は、横尾先生が「月刊ヒーローズ」に原稿を持ち込んで、「ワーヒー」ファンの担当が
         付かなければ「ワーヒー」のコミカライズ企画自体が無かったかもと言う事ですよね…

         「ワールドヒーローズ」を「月刊ヒーローズ」で連載という「ヒーローズ」繋がりだったのは偶然の事だった
         のでしょうか?

         
 

  横尾先生: どうでしょう偶然ですかね。
         今のワーヒーファンの担当と別の雑誌で会っていたら、そこで企画を出したと思います。

         そこで通るかはわかりませんが。

            










やはり、奇跡のコミカライズだったかもしれません



 

   管理人
: 単行本1、2巻では「奇跡のコミカライズ」という事がキャッチコピーで書かれておりますが
         企画自体がなかなか通らなかった等、紆余曲折何かがあったのでしょうか?
  
         


  横尾先生 「奇跡」と書いたのは、私でなかったら企画が通らなかった事ですかね?
 
         ワールドヒーローズは新作もタイアップ企画も映像化なども無い状態で連載は普通は難しいと思います。
         売りが少ないですから。
 
         今回は偶然開発者が漫画家になっていて、その作者が開発をしたゲームの漫画を描く。
         今までに無いオフィシャルな漫画という感じになってます。
         他にも色々と偶然が重なって連載になりました。

            
 

   管理人
: SNKさん側は、今回「ワールドヒーローズ」をマンガ連載する提案をどの様に思っていたのでしょうか?
  
         
 

  横尾先生SNKさんは「なんで?」とは思ったんじゃないですかね。
         新作も無いゲームのコミカライズの提案が突然来たのですから。
         
         ただ今のSNKさんはメディア展開には協力的で助かりました。
         資料もお願いをすれば直ぐに用意をしてくれます。


 

   管理人
: 資料という事ですが、横尾先生は連載にあたって再び当時のゲームをプレイされていたのでしょうか?
         された場合、どの作品タイトルを一番プレイされましたか? ネオジオ実機でしょうか?
  
         
  

  横尾先生我が家のネオジオは動かなくなってました。
 
         PS2のゴージャスは持っていたのでPS2本体とテレビを購入しまして息子とプレイをしました。










横尾先生は連載にあたって2007年に発売された
PS2版の「ワールドヒーローズ ゴージャス」をプレイ
していたそうです。






   管理人
: 今回の横尾先生の連載前に「ワーヒー」は90年代に3度コミカライズされておりますが、その作品について
         意識等はされたでしょうか? また、その3作品は読まれましたでしょうか?
  
         
 

  横尾先生: 前の3作は読んでます。皆さん面白いですよね。
         雑君先生の「ワーヒー2」はとくに大好きですね。シリアスとギャグが絶妙ですね。
 
         3作品は意識はしました。前3作と同じ展開では先生達の漫画には敵わないと思いまして、
         現代設定やSF要素の多めの漫画にしました。









意外と今までの「ワーヒー」マンガはSF要素が少なかったのかも知れません。



  

   管理人
: 確かにSF要素が他の3作品より高いと感じました! 

         「ワーヒー」といえばタイムマシンなのですが、SF的要素が多い横尾先生の「ワーヒー」は今回
         とても新鮮に感じました。


         「ワーヒー」ファンとして、このような事を言うのは書いていて失礼であり酷なのですが、
         「ワールドヒーローズ」というゲームとして一般的認知度が(「ストU」等と比べて)高いとはいえない作品を
         題材に今回マンガをご執筆するという事についてプレッシャー等は感じませんでしたでしょうか?

  
         
  

  横尾先生:
それはありませんでした。

         逆に「ストU」の漫画を描く事になったら凄いプレッシャーですよ。
         「ワーヒー」は自分が考えた設定が多いですから楽でした。作者がオフィシャルですからね。



   管理人: 確かに自分がオフィシャルなので逆に気が楽という事ですね。

         小耳に挟んだ話なのですが、横尾先生は基本アシスタントさん無しで作画しているとお聞きしましたが
         本作の執筆、作画等で苦労した点をお教えください。       
  
         


  横尾先生:
アシスタントさんを使いたかったです。毎回ヘトヘトになりました。

         今回はコミカライズですのでストーリーと作画を自分がしても、収入はメーカーさんと分ける事になります。
         出来るだけ経費を抑える為に、アシスタントさんは使えませんでした。収入も無いと漫画も描けませんから。
         「ワーヒー」の漫画は苦労しても描きたかったので。頑張った感じですね。
 
         ※次回の漫画はアシスタントさんは使います。



   管理人: その様な厳しい事情があったのですか! 知りませんでした。
 
         毎月楽しく読ませて頂いていたのですが、ご執筆時の読者の反応などは横尾先生は
         お聞きになられましたか?
  
         


  横尾先生:
今回はいつも以上に読者の方たちとの交流がありました。

         毎月のファンレターやSNSでの感想や応援。海外の方からももらいました。
         
         ゲーセン ミカドさんでのサイン会や大阪のトークイベント等交流もありました。 
         顔を合わせての交流は作家的に漫画の励みになりますね。


   
   管理人
: いろいろな形で読者の反応はお聞きになられていたのですね。
         ミカドさんでのサイン会は自分も行く事が出来ました、サイン入り単行本は大切にしております!
         
         原作のゲームから20年以上の歳月が経っておりますが、未だにミカドさん等では
         「ワーヒー」の熱が冷めやらぬ事についてご執筆中、どの様に感じておられましたか?

  

  横尾先生:
今回の連載企画にも力になってます。 

         担当と私のワーヒー企画の時に話していたネタに「ミカドさんでサイン会」がしたいと言うのも良くありました。
         叶うとは思いませんでしたが。










ミカドさんでのサイン会は企画の段階からあったそうです。

(雑誌掲載時とは違い、単行本版の2巻ではミカドさんも登場します!) 






   
   管理人
: 読者からの反応は、お聞きになられていたとの事ですが
         当時の同僚さん(元ADK関係者)等からは、どの様な反応がありましたか? 
  
         また、「ワールドヒーローズ」ご執筆が決定した時点で過去のスタッフ等と交流は増えましたか?

  

  横尾先生:
バラバラになっていた同期の者との飲み会や、上司の方や部下とも連絡がつきました。
         他にも「ワーヒー」に関わった人たちから連絡も入りました。



   
   管理人
: 「ワーヒー」というコンテンツが再び繋げたという感じですね!

         ご執筆する中で毎回心掛けていた事、または逆に作中でこれはやらないようにしよう(やってはいけない)
         と心掛けていた事はありますか?

  

  横尾先生:
全キャラに活躍シーンを入れる事です。

         後、各キャラの技はゲームの技を使う事ですね。 

         それと漫画はハンゾウとフウマの友情漫画なので2人の関係には注意しました。
         戦国時代では2人は同じ年齢ですが、大会(現代)ではフウマのが年上の兄貴キャラでハンゾウは
         優等生の弟です。 何かと懐いてくる弟と世話焼きの兄貴キャラです。










フウマはハンゾウにとって兄貴のような存在
今までのフウマのイメージとは違いましたがカッコ良く描かれています。 





   
   管理人
: 確かに「ワーヒー」に参加したばかりのハンゾウに、フウマがいろいろと教えている感じですね。

         他の作品では明らかなライバル位置にいるフウマですが、今回の横尾先生の「ワーヒー」ではその様な
         位置づけの目線で読み返すと、また違った感じで読めると思いました。

         キャラクターについてですが、ラスプーチン、マッドマン、ジャックは横尾先生の担当キャラクター
         とお聞きしておりますので思い入れのあるキャラクターと承知しておりますが、その他の担当外の
         キャラクターで今回のマンガ連載で思い入れのあるキャラクターと理由をお教えください。
 
  

  横尾先生:
やっぱりハンゾウですね。
 
         当時は普通のキャラですので、そんなに好きではありませんでしたが、
         漫画ではハンゾウを中心に話を進めたので、漫画の中のキャラ達と同じでハンゾウが好きになりました。
         
         可愛い天然キャラですから。









ハンゾウは可愛い天然キャラ。





   管理人
: ご回答有難うございます! では、作品ストーリー内容についてお伺いいたします。

         表記上 原作はSNKさんとなっておりますが、ストーリー(お話の内容)は全て横尾先生が考えておられて
         いたのでしょうか?


  横尾先生: 私が考えました。SNKさんのチェックは受けてますが、自由に描かせてもらいました。



   管理人
: ハンゾウが主人公となるのは「ワーヒー」として当然と考えておりましたが、
         今回の作品であまりキャラクターとして色の付いていないブラウン博士がピックアップされるのは
         とても驚きました。
         
         ある意味本作はブラウン博士の物語的なところがありますが、なぜブラウン博士をメインの位置に
         置いたのでしょうか?


  横尾先生: 「ワールドヒーローズ」はブラウンが作った大会なので今回はそこをメインの展開に使いました。
 
         それにブラウンは一番設定が遊べるキャラだと思います。









他の「ワーヒー」マンガと比べて
ブラウン博士が強くピックアップされています。






   管理人
: 他の初代「ワーヒー」キャラが、フウマは登場時より「爆裂究極拳」等「ワールドヒーローズパーフェクト
         の技が使用出来たりとハンゾウが他のキャラクターと比べて周回遅れ的な位置づけにいるのはキャラクター
         (ハンゾウ)の成長過程を見せる為だったのでしょうか?


  横尾先生: 話の中ではハンゾウ以外の英雄は成熟したWHPのキャラになってます。
         それはハンゾウの成長をWH1〜WHPへと成長するように描きたいというのもありました。


   管理人: 納得しました。 自分は、いきなり1話目から 「爆裂究極拳」でエッ!?と思いました。










フウマは「爆裂究極拳」を初回から使用します
既に成熟した英雄という設定なのでWHP技は使用可能との事です。





   管理人: キャラクターのビジュアルは当時のまま再現されて、アレンジが殆ど加わっておりませんが
         それはあえての事でしょうか?

         また、タイムマシンに関しては「ワールドヒーローズパーフェクト」中間デモのビジュアルと
         異なったデザインをされたのはなぜなのでしょうか?



  横尾先生:
担当とアレンジするか?ゲームのままにするか?結構〜話しました。
          今風のデザインにした方が新規の読者に良いんじゃないか?初期のデザインのがファンに
         響くのじゃないか?
         
         最終的に初期にしました。これも真面目に描くと結構ダサかっこいい感じになりましたね。

         タイムマシンは漫画では現代の技術で作る設定にしたので機械の塊ポクしました。









初期デザインでも十分カッコイイ「ワーヒー」キャラ




   管理人: 読者的には第3話目でゼウスが早速登場して驚きましたが、もともとこの段階で横尾先生の中では
         ゼウスがラスボス的な位置づけという事が決まっていたのでしょうか?



  横尾先生:
最初から決めてました。
          
         ワーヒー漫画を中途半端に終わらせたく無かったので、連載開始の時に
         2冊(12話)WH1〜WH2までの内容のストーリーと 3冊(18話)WH1〜JETまでのストーリーを考えて
         編集部には提案しました。
 
         ゼウスが登場するバージョンは3冊(18話)です。無事に最後まで描けて良かったです。










2巻用と3巻用のストーリーがあったとの事!
黒幕ゼウスが第3話目でいきなり登場したのは驚きました。




   管理人: 
作中でハンゾウが「忍者レッグラリアート」を披露した際に次のコマでフウマが「ダサっ」と申しますが
         当時(ゲーム開発時)に横尾先生も心の中で同じ事を思ったのでしょうか?
 
         仲間内では「忍者レッグ」は大人気な技ですが、この技のネーミングは誰が考えたのでしょうか?



  横尾先生: 開発当時は色々なスタッフがキャラの技を追加で作っています。
 
         自分も製品が出るまで知りませんでした。
         ネーミングはディレクターが作っていると思います。









「ダサっ」との一言はフウマの印象です。









あくまでブロッケンの印象です。





   管理人: 
当初(初代ワーヒーキャラ対戦時)は戦いがランキングバトル形式でしたが、途中
         (ワーヒー2以降のキャラ追加) からトーナメントバトルとなったのはなぜなのでしょうか?

         また、トーナメントテーブルの対戦キャラクターはどの様に決定したのでしょうか?
         誰と誰を対戦させるか迷ったキャラクターはいましたか?



  横尾先生: ゲームを漫画にしたらと考えて作りました。。
         WH1とWH2は時代を渡り何度も戦うゲームになっていているので漫画では配信のランキングバトル
         という形にしました。
         
         ゼウス主催の2JETはチームのトーナメント大会になっていたので漫画では大会にしました。 

         トーナメントテーブルは全キャラのバトルが見れるようにと、順調に戦えばハンゾウとフウマが決勝で
         戦えるように考えました。
        
         テーブルを作るのはワクワクして楽しいですね。









ゼウス主催なので2JETの様な大会になったとの事
アクシデントが無ければ、あんな対決も実現したのかも…。






   管理人: 
物語中にハンゾウの先代にあたる頭目が登場いたしますが、
         横尾先生が過去に関わった「ニンジャマスターズ〜覇王忍法帖〜」のプロトタイプ版では、
         年をとったハンゾウが実装されていたと噂でお聞きしております。
         
         このキャラクターは、そのプロトタイプ版に登場した服部半蔵をモチーフにしているのでしょうか?
 

         また、マンガ作品とは関係なくズレてしまうお話ですが「ニンジャマスターズ〜覇王忍法帖〜」に
         登場予定だった服部半蔵は立ち絵のグラフィックも出来ていたとのお話もお聞きしていますが
         なぜ製品版には実装されなかったのでしょうか?



  横尾先生: そうです。「ニンマス」の服部半蔵のデザインを使ってます。
         ただ「ニンマス」の服部半蔵はハンゾウが年をとったキャラで作ってました。
         蘭丸の前に登場するボスの一人でした。技はハンゾウと同じです。

         グラフィックもニュートラルアニメまでは完成してました。武器無しと武器有りのグラフィックを
         自分が作りました。
        
         アクションはコンテは全部ありました。
 
         開発スタッフの人数が足りなく作れませんでした。









噂のあった「ニンマス」版のハンゾウは事実との事でした!
先代にあたる頭目のデザインモチーフはその服部半蔵だそうです。






   管理人: 
現在版権元がSNKさんですが、連載中にSNKさん側からNG要素や注文等はありましたでしょうか?



  横尾先生: NG要素でSNKさんにも言われたのは、オフィシャル設定(データ)は守って欲しい事とキャラクター
         のイメージを悪くするエログロは注意してくださいと言う所ですね。

         後チェックは毎回(ネームのチェック)と(ペン入れが終わり仕上げ前のチェック)と(完成後のチェック)と
         3回あります。

         それに漫画制作でオフィシャル設定(データ)の変更はSNKに早めに確認の連絡をして決めて行きました。



   管理人: 
マッドマンの炭酸ジュース好きやシュラのネコ?キャラ、またリョウコは既存のキャラクター設定と大きな
         変更がありましたがこれも許可をとっての変更なのでしょうか?
 
         リョウコの変更はとても大きな変更と感じました、コチラはなぜ既存の設定と大きく変更されたのでしょうか?



  横尾先生: 今回のリョウコを昔のキャラにしたのは、現代に英雄がいない設定にしたかったので変更しました。
         ゼウスが現代の英雄になる為に大会を開催する!感じにしました。
 
         それにリョウコをもっとオリンピック大会に執着したキャラにしたかったのもあります。









   管理人: 
リョウコの時代には女子柔道のオリンピックがないという設定ですね。



  横尾先生: 他にもオフィシャル設定(データ)の変更を結構しました。
         それはワーヒーは実際の世界の英雄をモデルにしているので、モデルの人物の設定と時代を
         変更してモデルとは別の人物にしてます。

         ネオジオは世界販売をWH1からしていますので広報課でクレーム対策をしているようです。
         カーンはモデルの英雄より若くして大陸の王になっています。別の王なんです。
         ブロッケンは第1次大戦の英雄になってます。第2次大戦のドイツの戦闘サイボーグではありません。
         ジャックはモデルと違う設定になってます。モデルの事件の頃は小学生以下の子供です。
         (子供であの事件は自分は萌える設定だと思いますが。)

         他のキャラも微妙にズレているので、漫画用に歴史設定を作るのに苦労しました。
 
         ※WHPは設定関係をモデルに近づけて攻めてますが。



   管理人: 作中で「GANGAN行進曲」や「ニンジャコマンドー」のキャラクターが複数登場しますが、
         これは連載当初より考えていたファンサービスだったのでしょうか?
         
         レイアの名前はレイア・スローンからレイア・サワダとなっているのは潜入捜査時の偽名と解釈して
         宜しいのでしょうか?


  横尾先生: 現代の設定の漫画にしたので「GANGAN行進曲」や「ニンジャコマンドー」は設定に絡んで来たので
         描きました。
 
         後、物語を作る上で、未来から来るキャラや現代の世界でワーヒーキャラに絡むオリジナルキャラクターが
         必要になったのですが、出来るだけオリジナルキャラを使いたくなかったのでADKゲームキャラにしました。
         ハンゾウの先代を「ニンマス」のハンゾウにしたように。
 
         レイア・サワダは偽名です。最初はコードネームのレイア・ドラゴンにしようと思いましたが、ドラゴンは
         メインキャラもいるのでかぶりそうでやめました。





    



「GANGAN行進曲」「ニンジャコマンドー」のキャラクターは現代設定だったので登場との事でした。
レイアは割と重要なキャラとして描かれています。(レイアファンは必見)





   管理人: 
横尾先生版「ワールドヒーローズ」には、ゲームには存在しないオリジナル技は登場しませんが
         作中で使用する構想等はあったのでしょうか?

         また、作中で登場したオリジナルキャラクター「ジェームズ川口」「山田陽水」は、どの様な
         設定のキャラクターなのでしょうか? 元ネタなどがあるのでしょうか?



  横尾先生: 技は見た目のアレンジはありますが、ゲームの技だけで描くと決めてました。
         攻略データを見ながらパターンを作りました。 

         「ジェームズ川口」「山田陽水」は物語を作る上でオリジナルキャラが必要になって2体だけ作りました。
         メディア関係の番組キャラですね。 他の登場キャラは全キャラADKのゲームキャラにしました。

         ※「あ〜フウマに町で話しかける女子が2人いた!アレはオリキャラだ!」





  



町で話しかける女子は…そういえばオリジナルキャラでした。





   管理人: 作中ネオギガスは人間体で多々登場しますが、ゲーム中のように他の英雄に変身する事が作中
         ではありませんでした。

         変身能力がメインのキャラクターでありながら、あえて他の英雄に変身させなかったのはなぜなの
         でしょうか?  



  横尾先生: 漫画の中では液体金属生命体は3種類でてきます。
 

         「ギガス」    (人の遺伝子を読み取って、それを人体に注入すると読み取った遺伝子データの者に
                   なれる単体の知能は無い独自の行動は出来ない)
 
         「ネオギガス」 (ギガス単体で行動できるギガスのバージョンアップ 知能を持ち独自で行動できる)
         
         「ディオ」    (ギガスの能力を戦闘に特化した最新バージョン 他のギガスもコントロールできる)
                   ※「ネオ ディオ」は英雄のパワーを手に入れたゼウスが名乗っている 

        
         「ネオギガス」は作中で他の英雄の遺伝子は手に入れて無いので変身しません。









横尾先生版「ワーヒー」では、ネオギガスはあくまでも自立した存在であり
他の英雄の遺伝子は得ていないので変身はしなかったとの事。





   管理人: 最終バトルがゼウス、ネオギガス、ディオ等ではなく、フウマとの一騎打ちというのは当初から
         決まっておりましたか?

         実は、フウマは最初からハンゾウを英雄として憧れていたという点が驚きました。
         あのフウマが泣きながらハンゾウを止めるというシチュエーションは想像が出来ませんでした。

         作品は連載初期の構想とほぼ同じ形で完結したのでしょうか?
         
         何か、他にこの部分が描きたかった等の事はありましたか?



  横尾先生: 今回の漫画はハンゾウとフウマの物語で当初から最後はハンゾウとフウマの戦いで考えてました。

         提案した3冊(18話)が今回の漫画になってます。
 
         もう少し話数があれば、英雄たちの現代での日常シーンを増やしたかったですね。
         各英雄の現代の自宅シーンとか。

         フウマの部屋のはサルがいます。



   管理人: 英雄たちの現代の日常見て見たかったですね! ホテルの室内シーン等で少し見れましたが、彼等の
         生活感のあるワンシーンとか気になります。 勿論サルのいる部屋も気になります。





      



一部の英雄たちには、日常シーンがありました。





   管理人: 最後のラスト1ページは次の戦いを暗示する様な終わり方となりますが、
         これで「ワールドヒーローズパーフェクト」に物語は続くという意味に解釈してよろしいのでしょうか?

         ネオディオが最後に「ワールドヒーローズ」を取り戻す的な発言をする部分が当初のブラウン博士の
         発言とリンクしているのが、「おおっ!!」と感じました。

         実は、みんな「ワールドヒーローズ」が大好きってことでしょうか。



  横尾先生: そうです「パーフェクト」につながります。
 
          それと「ワールドヒーローズ パーフェクト」は 自分は制作に参加をしてないのでWH1〜WH2JET
          までのストーリーで漫画は考えてました。 
  
          あと「パーフェクト」からゲームやキャラの設定と表記が変わるので、その前までの3作品で漫画に
          したかった感じもあります。  漫画の中では英雄の名前は3作品のカタカナ表記にしてます。
 
          
          ※凄い人気で連載が続けば「パーフェクト」も描きたかった思いもありますが。
           (ただ一人で描くのは3冊以上はかなりキツイですね。)









物語は「ワールドヒーローズパーフェクト」の戦いに続きます!




   管理人: ご質問が大変長くなってしまいましたが、 最後に読者と「ワールドヒーローズ」ファンの方々に対して
         何か一言を宜しくお願い致します!



  横尾先生: 今回の連載ですが私のお世話になったADKに何かしたい所からも始まってます。
         企画を担当と始めた頃に、ADKの創設された社長が亡くなり。ADKが完全に無くなってしまったと
         感じてました。
 

         私が出来る事で、もう1度!ADKの名前を思い出してもらいたいなと連載とネットで「ワーヒーのひーわー」
         というコーナーを作りました。
         
         「ワーヒーのひーわー」は担当に
         「ADK愛が有りすぎて、ネタが地味になってるから!もっと面白くしてください!」
          と言われました。 万人受けしない細かいネタを5・6話作って没になりましたよ。 

         ADKは自分の中で辛くて楽しい会社でした。

 
         「ワールドヒーローズ」はそんな会社が作った面白いゲームです。 
         
         これからも遊んでやってください! 



   管理人: 「ワールドヒーローズ」は永遠です!  これからも遊び続けます!!

         横尾先生、お忙しい中ご質問にお答え頂き大変有難うございました。








月刊ヒーローズ版 「ワールドヒーローズ」 横尾公敏先生へのインタビューでした。



元スタッフによる新解釈の「ワールドヒーローズ」、当時のゲームを懐かしみ読んだ方もおられると思いますが
「ワールドヒーローズ」は、まだまだ熱いコンテンツです!

まだ、本作を読まれていない方は是非ご一読を!
「ワーヒー」の英雄たちの戦いが新たなドラマで蘇ります。




名作「ワールドヒーローズ」を令和の現代にコミカライズし再熱して頂き
ファンとして素晴らしい時間(ワーヒータイム)をくださった横尾先生に感謝いたします。

1年半の連載お疲れさまでした!